強い熱意と綿密なコミュニケーションで、
スタートアップフェーズのサービスの提案機会創出に貢献
株式会社パブリックコネクト
課題と効果
課題
- 短期間で多くの自治体にアプローチをしたかった
- 認知度を一気に拡大させ、プロダクトの提案機会を増やしたいと考えていた
- インサイドセールス活動と商談活動のバランスが保てなくなりリソースの限界を感じていた
効果
- 短期間で接点を構築できていない多くの自治体にアプローチできた
- 失注理由をマーケティング施策に還元するサイクルを作ることができた
「公共の可能性をひらく」というパーパスのもと、官公庁・自治体に特化した採用プラットフォーム「パブリックコネクト」を運営する株式会社パブリックコネクト。同社は府省庁や全国の地方自治体と求職者とを結びつけるこのサービスを通じて、自治体と人々とのつながりや、自治体で働くことに新たな可能性を生み出そうと奔走しています。
SALES ROBOTICSは、2024年1月より同社のインサイドセールス活動を支援してきました。パブリックコネクト社はなぜ、外部パートナーに営業活動の一部を委託しようと思ったのか。代表取締役の平田祐太郎氏に、同社が抱えていた課題とプロジェクトの成果を伺いました。
(取材・編集:高橋裕大 執筆:サトートモロー)
外部の協力を得て認知度を一気に拡大させ、プロダクトの提案機会を増やしたい
ーーパブリックコネクト様の組織体制と、平田様の業務内容について教えてください。
平田:
当社は私を含めて6名の従業員がおり、現在は大きくカスタマーサクセス、マーケティング、PRをそれぞれが担当しています。これらに該当しない、営業業務を私が担当しています。
ーー平田様が1人で、インサイドセールスやフィールドセールスを兼務しているということなのですね。実際の営業活動では、どのような方針を掲げているのでしょうか?
平田:
実質的に一人の営業活動で、多くの官公庁におけるサービス導入を実現しなければならないという前提があります。
そして、自治体は約1,700という限られた市場です。リソースの観点からも、一度の提案機会で確実にサービスの魅力を伝え、導入を実現するという決意を持って、日々商談に臨んでいます。
ーーインサイドセールスの支援を外部に依頼しようと考えた理由について教えてください。
平田:
提案機会を増やすためです。大前提として、私たちは「パブリックコネクト」というプロダクトに絶対の自信を持っています。サービスに対する想いはもちろん、現場である自治体の皆様の声を直に聞きながら、プロダクト開発を進めてきたからです。
プロダクトに対する不安はない以上、提案機会さえあれば私たちのサービスは多くの自治体に受け入れられ、広がっていくと確信しています。
しかし、私1人で営業活動を進めるうちに、インサイドセールスと商談との活動量のバランスを保つことの難しさを実感するようになりました。
インサイドセールスが順調に進めば商談の場を設けられる一方、新たなお客様を獲得するための活動ができなくなってしまう。次第に、私以外の誰かに営業業務の一部を担っていただいた方がいいと感じるようになりました。
また、当社が2023年8月にサービスローンチしたということもあり、当面はインバウンドでの商談機会を期待できないフェーズでした。そのため、まだ接点を構築できていない自治体に短い期間でアプローチをしていきたかったため、外部のリソースを活用したいと考えていました。
そういった背景があり、契約・導入に直結するフィールドセールスは私が担い、インサイドセールスを任せられるパートナーを探そうと判断しました。
ーー外部のパートナーを探すうえで、平田様はどのようなポイントを重視されましたか?
平田:
当社はインサイドセールスに対して、2つの軸を大切にしたいと考えました。
1つ目は、顧客との関係構築です。インサイドセールス活動の重要なゴールは「商談獲得」です。ただもし、商談が獲得できなかったとしてもお客様と良好な関係を築けることを求めました。
もう1つは、「パブリックコネクト」が今までの採用活動とは異なるコンセプトをうたっていることを、しっかりと伝えられる熱意です。
単純にサービスを伝えるだけでなく、当社のサービスが自治体の採用活動のあり方をどのように変化をさせるのか、丁寧に伝え納得していただいたうえでフィールドセールスへとトスアップする。そのようなインサイドセールスの活動ができるパートナーを探しました。
平井(SALES ROBOTICS):
付け加えると、「パブリックコネクト」のターゲットとなるお客様は、全国に約1,700存在する自治体であり、マーケットサイズは限られています。そのため、パブリックコネクト様のブランドを毀損しない営業活動が必要であることは明白でした。
その観点からも、自社都合による短期的かつ強引なアプローチよりも、まだ温度感の低いお客様とは中長期を見据えた丁寧な関係構築を目指すインサイドセールスは、パブリックコネクト様のサービスと非常に相性が良い、営業活動だと思います。
ーーさまざまな観点でパートナーを探す過程で、弊社へご相談いただいた要因は何だったのでしょうか?
平田:
大きく2つあります。
1つは口コミです。インサイドセールスのアウトソーシングサービスを探していたときに、以前の同僚からSALES ROBOTICSに対する評価を聞く機会がありました。
施策運用に対する評価が非常に高かったのを覚えています。特に、コミュニケーションのレスポンスの速さや定期的な報告など、パートナーとして信頼できる企業だという話が印象的で、優良な候補先として考えるようになりました。
2つ目は、営業担当の対応が信頼できると感じた点です。口コミで運用担当者の評判は聞いていましたが、営業担当の方も十分信頼できる方だという印象を受けました。
初めての打ち合わせで、私の想いを聞いた平井さんは「ぜひ弊社に担当させてください」と熱量高く伝えてくださいました。また、施策を動かし始めるまでの期間が短い中で当社の要望を汲み取っていただき、早めの稼働に向けてキックオフの準備や社内調整など迅速に動いてくださいました。
インサイドセールスのノウハウをお持ちという点はもちろん、その熱意を見て「この人のことは信じられる」と思い、SALES ROBOTICSを選ばせていただきました。
様々な施策を組み合わせて、多忙な顧客の離脱を防いだ
ーー最初のプロジェクトは2024年1〜3月にかけて行われましたが、自治体のなかで人事異動や採用計画の見直しが行われるタイミングだと思います。この時期に採用市場へ営業活動を実施するのは難しい気がしますが、何か意図があったのでしょうか?
平田:
確かに、一般論として1〜3月に採用関連のサービスをセールスするのは好ましくないかもしれません。しかし、それとは裏腹に私には一種の期待感がありました。
来年度の採用活動の見直しをおこなう1〜3月期は、むしろ当社のサービスをお伝えするのに絶好の時期だと考えました。なぜなら、この時期は採用活動の振り返りや、今後の採用計画の見直しを行う時期なため、「パブリックコネクト」に対する潜在的ニーズがあるからです。
そのため、商談さえ獲得できれば、自治体の反応率は高いはずだと考えたのです。
ーーそのような意図があったのですね。とはいえ、年度末は担当者様も非常に多忙で、商談を取ることも大変だと思います。商談を獲得するうえで、どのような工夫をしましたか?
新井(SALES ROBOTICS):
フォローコールのサイクルをうまく回していくことを意識しました。例えば、商談とリードの獲得を目標に活動する過程で、商談に至らなかった要因を細かく分析しました。その理由に対して、次にどのようなフォローを行うべきかを考えたのです。
例えば、多忙で商談の時間が取れないと返答された場合、対応可能な日にちや時間を伺いました。そして改めて適切な日時に架電できるようにすることで、効率的にアプローチしていきました。
また、定量的に集計したお断り理由を分析し、「次回、〇〇というお断り理由があった自治体には、××という訴求をして許諾を取ろう」といった改善をデイリーで行いました。
平田:
SALES ROBOTICSから共有された自治体からのお断りの理由は、マーケティング活動にも活かされていました。例えば、商談を断られてしまった自治体の情報をもとに、地域ごとの採用活動に対する向き合い方を分析しました。
この情報をもとに、「今はこの地域に注力しよう」など、優先順位を決めていったのです。
ーーこの他に、ひとつでも多くの商談を創出するためにどのような施策をおこないましたか?
新井(SALES ROBOTICS):
特徴的だと感じた施策は、平日9〜10時の枠で複数の自治体にサービス説明をおこなう「毎日説明会」です。
通常、インサイドセールスで商談が獲得できた場合は、平田様のカレンダーの空いている予定を押さえて個別面談を実施していただきました。平田様のスケジュールがどうしても確保できない場合や、個別面談に抵抗がある自治体には、「毎日説明会」をご案内することで商談の取りこぼしを防ぎ、効率的に多くの自治体とコンタクトを取ることができました。
平田:
正直、「毎日説明会」の効果は想像がついていませんでしたが、結果的には多くの自治体と接点を構築できる良い施策でした。「毎日説明会」は、個別商談で調整がつかなかった場合に案内をするため、サービス説明の案内を重ねて行うのは、難しいのではないかと思っていました。
しかし、SALES ROBOTICSから納品されるトーク履歴などを拝見すると、断られそうな雰囲気から一転して毎日説明会への参加意欲を高めることができており、インサイドセールスのプロとしてのノウハウが詰め込まれていると感心したのを覚えています。
新井(SALES ROBOTICS):
2回も商談機会の打診をするとはいえ、毎日説明会の方がお客様にとってのハードルは低いです。
個別商談に対して後ろ向きな反応があった方には、「気軽にご参加できる説明会を開催していますので、まずはご参加してみてどうですか?」という切り返しを行いながら、参加しやすい空気感を作ったことが、参加率が高かった要因だと思います。
平田:
サービスを紹介する立場としてはお客様の反応をみつつ会話ができるという点で、個別面談が好ましいと考えていました。しかし、最終的に導入いただいた結果だけを見ると、個別面談と毎日説明会に大きな差はなかったのです。
実際、いずれかの自治体が好反応を示す様子を見て、「他の自治体も認めたのなら」という態度変容を促せたという場面を何度も経験しました。
ーー他の自治体の反応が、導入の糸口につながったのですね。
新井(SALES ROBOTICS):
実は、インサイドセールスでも他の自治体の事例を紹介するというのはとても有効な手段でした。「同じ県の〇〇市様も導入してくださっています」と伝えると、担当者様の警戒心を解くだけでなく、サービスへの親近感も抱きやすくなったと感じます。
この際、異なる地域の自治体の名前を伝えてしまわないよう、インサイドセールス担当には、導入自治体リストを地域別に分けて共有することで、そういったミスが起こらないように気をつけました。
多くの自治体へのサービス導入につながった、ホスピタリティ溢れる細かなコミュニケーション
ーー弊社とのプロジェクトでの変化について、よかった点や困った点などはありましたか?
平田:
ネガティブな所感は一切ありません。プロジェクトを通じて感じたもっとも大きな変化は、インサイドセールスをお任せした結果、お客様との商談に注力できるようになったことです。
プロジェクトが進むにつれて、私のスケジュールに空きがないほど多くの商談を創出してくれました。それはそれで大変ではあったものの、サービスを生み出した人間としては、1日中商談に追われることほど幸せなことはありません。商談をしている最中に、「すぐ導入します」と契約してくださる自治体が増えていったことも、嬉しい経験でした。
こうしたポジティブな勢いは、従業員にもプラスのメッセージを伝えることにもつながりました。当社は4月、新たに2名の従業員を迎えることができました。彼ら/彼女らが入社を決めた前年の12月ごろは、「パブリックコネクト」の将来性がまだ見通せない状態にありました。
そんななか、不安を抱きつつも私たちが掲げるビジョンに共感して、従業員は入社してくださったわけです。そうした従業員たちが入社するタイミングで、多くの自治体からご契約いただいているというメッセージを伝えることができて、とてもよかったと感じています。
ーー弊社とのコミュニケーションで、印象に残っていることはありますか?
平田:
プロジェクト開始から一貫して、スムーズなやり取りができました。新井さんは随時、チャットツールやメールで現在の活動状況について報告してくれるのですが、報告内容や質問内容は常に明瞭で分かりやすかったです。
メールで済ませるべきではないと判断した案件については、フォローの電話もしてくださいました。そのホスピタリティあふれる姿勢に、いつも助けられていました。
新井(SALES ROBOTICS):
平田様からは細かなことであっても、いつでも相談してほしいとお声がけいただいたので、こちらからも遠慮なくご連絡できました。この体制をプロジェクト開始から築けていたからこそ、平田様とのスムーズな連携が実現できたと感じています。
当初の想定を上回る商談を創出
ーー改めて、今回のプロジェクトで得られた成果について教えてください。
平田:
まず、接点構築ができていない全自治体へのアプローチを完了させるという、認知拡大フェーズの目標を達成することができました。
また、SALES ROBOTICSは、当社の期待を大きく上回る獲得率で商談の機会を創出してくれました。インサイドセールス活動を通じて、ブランド毀損が起こることもありませんでした。実際、貴社からトスアップされた商談のうち、当社へのクレームは1件もありませんでした。
商談対応をしているとインサイドセールスの活動状況がわかります。なぜなら、インサイドセールスが無理やり商談を獲得した場合、商談対応の際に商談に対するモチベーションの低さや、当社サービスに対する理解度が低いというギャップが生じるためです。
その点、SALES ROBOTICSからトスアップされた商談を対応する中で、そのような違和感を感じたことはありませんでした。トスアップ精度の更なる向上には期待をしていますが、活動する中での課題感は全くなかったといえます。
ーー今後もSALES ROBOTICSにはどのようなことを期待されていますか?
平田:
SALES ROBOTICSは、パートナー企業だと思っています。当社がマーケティング活動を行った先の、商談創出をするインサイドセールス組織として欠かせない存在です。
初回契約時は認知拡大フェーズでしたが、現在はサービスの成長フェーズに入っています。フェーズが変わるとインサイドセールスの活動の仕方も変化しますし、トークスクリプトにもサービスの成長フェーズが反映されます。
この、フェーズが進む”過程”をSALES ROBOTICSとともに歩んでいきたいと考えています。現在は、初回契約時に商談獲得に至らなかった自治体への継続的なアプローチをお願いしていますが、今後はサービスフェーズの変化に合わせて新たな動きをしていく必要もあると考えています。
その際には、ぜひまた協力をお願いしたいと思っております。
ーー最後に、SALES ROBOTICSのインサイドセールス運用支援は、どのような企業に当てはまると思いますか?
平田:
当社のようなスタートアップフェーズで、プロダクトに対して強い自信を持っているものの、インサイドセールスに人手を割けずにいる。そうした事業者様は、SALES ROBOTICSの力を借りることでよい成果に結びつきやすいと思います。
ーー平田様、本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました!
会社概要
- 社名
- 株式会社パブリックコネクト
- 設立
- 2021年12月10日
- 事業内容
- 「PUBLIC CONNECT」「Gov2Career」の運営 その他、公共領域や社会貢献に資する事業
- 従業員数
- 6名
- 業種
- 人材関連サービス
この事例で利用したサービス
インサイドセールス運用支援
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