資料は置いて、これを見ろ!セレブリックス 編 #営業代行徹底比較
営業代行会社を検討し始めたものの、業者の数が多すぎてどこに依頼すればいいのかわからない!と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
比較資料を見ても、「自社と相性が良い企業は?」「この企業の強みは?他社と比較して何が違うの?」「そもそもどこまでやってくれるの?」と疑問が湧く一方。
サービス資料ではわからないことや、いちいち提案を聞かなければ知り得ない情報をもっと簡単に知りたいという方々に向けて、営業代行会社の強みと弱みを一切の”盛り”をすることなく、各社の「最新、最深情報」をお届けする『徹底比較セミナー_セレブリックス編』を開催いたしました。
スマタイでは、セレブリックス社に「できること / できないこと」「誰が頼んでいるの」「選ばれる / 選ばれない理由」を”正直”にレポートしていきます。
(執筆:高橋 裕大 編集:冨田 貴徳)
影森 太一
セールスカンパニー マーケティング統括部 部長
2013年1月に営業未経験でセレブリックスに入社し、同年4月には営業代行部署のリーダーに昇格。 部署内で売上・利益ともにトップの成績を残し新規プロジェクトの立ち上げ責任者に抜擢。 3名からスタートした組織を1年で東名阪の全国エリアまで拡大すると共に、30名の組織運営仕組化を実現するメソッドを同時に作成。
その後、新卒・中途採用の責任者、教育責任者を兼任し約700名の教育を経て、再度全社営業責任者としてトップの成績を残す。 2022年4月よりマーケティング統括部でマーケティング、インサイドセールス、セールス3部門の統括責任者としてチームを率いている。
セレブリックス社について
株式会社セレブリックスは、1998年に設立した営業の総合支援会社、セールスエージェンシーです。
営業コンサルティングや営業代行をメインのサービスとし、セールスエージェンシーとして、顧客の状況に合わせて様々なサービスを提供します。
会社概要
会社概要 | |
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商号 | 株式会社セレブリックス |
創業 | 1992年3月 |
設立 | 1998年5月 |
資本金 | 100百万円 |
代表者 | 代表取締役社長 北川和毅 |
従業員数 | 1,218名 (2023年4月時点) ※業務委託・派遣・登録スタッフは除く |
本社 | 〒135-0063 東京都江東区有明3-7-18 有明セントラルタワー7階 |
事業内容 | ■セールスカンパニー ・研修をはじめとする営業組織の仕組み作りやコンサルティング ・最新のITを活用した、組織の生産性を高める営業クラウド化支援 ・営業のプロが顧客に代わり営業活動を代行するセールスアウトソーシング ・webプロモーションを活用したインバウンドマーケティング ■HRカンパニー <販促支援事業(BtoC)> ・各種サンプリング(街頭、店頭、オフィス訪問) ・各種キャンペーン、ユーザー獲得業務 等 <採用支援事業> ・採用コンサルティング&アウトソーシング <スタッフィング事業> ・コンビニエンスストアに特化したスタッフ派遣サービス |
豊富な支援実績
セレブリックス社は、これまでに1,200社12,000商材以上の支援実績があります。支援社数に対する支援商材の豊富さは、業界でも高水準です。
具体的には、大手の新規事業立ち上げや、シリーズC,Dのスタートアップ企業が市場を一気に拡大していくタイミングでのサポートなど、幅広い分野にわたって支援をしています。
得意な業界や商材などについては、後述しておりますのでぜひご覧ください。
豊富なサービスドメイン
セレブリックス社は、主に6つのサービスドメインを有しています。
顧客の組織を強くするための研修や、セールスデザインを行う『営業コンサルティング』や、顧客の人材をより強くして売れる組織にしていくための『実践型営業研修』、顧客の代わりにセレブリックス社の営業チームが現場で営業推進する『戦略的営業代行』を中心に、「売れる営業の仕組み化」を支援します。
その他にも、セールステックツールを第三者的に紹介したり、マーケティング支援なども行っています。
本記事では、営業代行サービスに注目をしてご紹介していきます。
より詳しいサービス一覧につきましては、こちらをご覧ください。
営業代行サービス一覧
こちらの表は、セレブリックス社が提供する様々なサービスの内の1つである『営業代行』サービスの一覧表です。
豊富なサービスラインナップの中でも、特にセレブリックス社が得意とするサービスは、インサイドセールス支援による新規開拓(BDR,SDR)、アポイント獲得後の商談やクロージング領域です。
その他のサービスについては、こちらをご参照ください。
セレブリックスに聞きたい9個のコト
多くの方が代行会社を探す際に、まず「営業代行 比較」といったキーワードで検索をし、「めんどくさいな〜」と思いながらも様々な比較サイトを読み漁るかと思います。
記事を読んだり資料をダウンロードすれば、世の中にどういう営業代行会社があるのかは大体把握することができます。
しかし、色々な資料や記事を読んだとしても、結局支援会社ごとの違いも分からなければ、どのような基準で選べば良いのかも分からないままです。
当然ながら、全ての支援会社に時間をとって説明してもらうための余裕はありません。
このようなご経験をした方も多いのではないでしょうか?
こちらの図は、弊社が実際に比較サイトなどで営業代行会社を調べた際に、多くの企業が謳っていた強みです。
どこも何やら凄そうなことをしてくれそう…とは思うものの、具体的に他社とどう違うのかは、あまり分からないのではないでしょうか?
このように、営業代行の市場では「違いがわからない問題」が起きてしまっています。
そんな、「具体的に何をしてくれるの?強みは?差別化要素は?」といった疑問をQ&A方式で、セレブリックス社へ質問をしました。
どんな相談に乗ってくれるのか?どんな問い合わせが多い?
冨田:
早速ですが、セレブリックス社は、どのような相談に乗ってくれるのでしょうか?
影森:
「このサービスをいつまでにどうしたい」といった、会社のビジョンや目的、目標などでつまづいているところは、全てご相談を受けることができます。
基本的には、営業で悩んでることを壁打ちベースでもご相談いただければ、何かしらのご回答をすることはできます。
冨田:
お客様からはどのようなお問い合わせが多いのでしょうか?
影森:
時期によってお客様のニーズも変わりますが、一昨年と去年でお問い合わせの傾向が違いました。
一昨年であれば、インサイドセールスを立ち上げたいというご相談が多かったです。
具体的には、インサイドセールス部署を立ち上げたいが、何から始めれば良いかわからないため、インサイドセールスを伴走型で設計して欲しいといったご相談です。
直近は、これらが一巡してきたためか、インサイドセールスを立ち上げたお客様からのお問い合わせが増えています。
インサイドセールス部門の課題が顕在化してきているものの、解決するための時間やコストが大きくかかってしまうため、どうにかして欲しいというご相談をいただきます。
また、大手のお客様からは、新規事業を立ち上げたものの、どう営業をしていけばよいかわからないから一緒に考えて実行をして欲しいというようなお話をいただくことも多いですね。
営業を辞退するケースは?
冨田:
先ほど「壁打ちからでも相談できる」とおっしゃっていましたが、正直「最終的に営業されてしまうんじゃ…?」と思ってしまいます。
実際のところ、いかがですか?
影森:
もちろん、営業できそうであればします。
ただ、フラットな視点で「私たちでご支援するべきじゃない」と判断した場合は、お客様に正直にお伝えします。
例えばですが、営業のやり方や攻めたいマーケットへのアプローチプランなども確立している状態で、頭数だけ欲しいという場合は、金額感が合わないと思っております。
なぜなら、セレブリックスのインサイドセールスは、1名あたりの単価が80万円〜だからです。
冨田:
1ヶ月80万円〜なんですね。
影森:
はい。ミニマムでのサービス提供で、人員が2名〜、且つ期間は3か月〜と決まっているので、160万円×3カ月で480万円くらいの金額感です。
過去に人材業界の企業様から、「営業のやり方は確立しており、10名ぐらいの営業リソースを担保したい」というお問い合わせをいただきましたが、10名となると2,400万円くらいかかります。
そうなると、恐らく弊社のような固定費でやるよりも、もう少し単価の安い企業様や成果報酬型で営業代行を提供してる企業様に依頼した方が費用対効果が良いので、そちらに依頼することをおすすめしています。
※参考:営業代行サービス料金目安
インサイドセールス:80万円~ / 人月
フィールドセールス:90万円 ~/ 人月
冨田:
事業や売り上げを拡大させるやり方が決まっており、あとはリソースさえ揃っていれば良いというケースの場合は、合わない可能性があるということですね。
影森:
そうですね。ハッキリ言って合わないと思っています。
「売れる仕組み創り」ってよく分からないのですが…
冨田:
営業代行会社を調べる中で「戦略や戦術」という言葉が散見されていたのですが、イマイチどういうことなのかわからない!という方も多いはずです。
セレブリックス社は、SNSや今井さんの著書『Sales is』でも発信されていますが、顧客開拓メソッドを持たれていますよね。
このような”セレブリックス流の売れる仕組みのコツ”の中に、先程おっしゃられていた「戦術や戦略」というものが、含まれているのではないかと感じています。
セレブリックス社の「戦術や戦略」というのは具体的に、どういうことを指しているのでしょうか?
影森:
なかなか一言で申し上げるのは難しいですが、大きく分けて2つあると思っています。
1つ目が、局所的なところでの「売れる仕組み」。
2つ目が、長期的に見た時に「そもそもこのサービスはどこを目指しているのか」という、本当の上流の戦略から現状を見て、今何が必要なのかを設計していくような、「経営に沿った形で見るべき、売れる仕組み」です。
弊社では、両方ともご支援できます。
長期的な経営戦略のご支援となると、採用の見直しや面接のやり方、評価制度、マネジメントの見直しなど、経営戦略と人材戦略を紐付けて設計をしていくところから入るため、営業代行というよりは、コンサルティングの領域になってきます。
そのため、営業代行の「戦術や戦略」の切り口で言うと、局所的なところでのご支援が多いです。
例えば、営業において発生するプロセスの変数や整数をできるだけ細かく取り、「このパーセンテージを上げていくには何が必要か」という、面倒だと感じやすい部分を私たちが行います。
冨田:
営業コンサルティングの領域もセットで組み合わせて提供する場合は、中長期的な上流部分から局所的なところにかけて、プロジェクトを立ち上げることができるんですね。
影森:
はい。5年以上伴走させていただいているお客様の例ですと、採用の人材定義から介入し、人材が1年かけてどこまで成長するかの内容を作り込み、数年後に目指していきたい状態を組織で築いていくところをご支援しました。
また、施策も弊社が代わりに実行し、同時に型を作っていきましたね。
冨田:
少し突っ込んだ質問をしてしまいましたが、今みたいなお話を聞くことで「あ、なるほどな」と納得できますよね。このようなお話は、ウェブサイトや営業資料などの表面的な部分からは、受け取ることができない情報だと思いました。
影森さん、ホームページではわかりませんよ!(笑)
影森:
本当にすみません!もっとわかりやすく記載します!
ぶっちゃけ高いです。安い会社と何が違うんですか?
冨田:
先ほどの話を聞けば聞くほど、営業コンサルティングとセットでやってもらえるのであればそれに越したことない。むしろ、それが良いと思う方は多いはずです。
実際、私もそう思いました。
上流の戦略から悩みがあるため、コンサルティングの部分から中長期的に支援をして欲しいというお客様は多いと思います。
しかし、多くの方は、営業代行1人当たり80万円に加え、コンサルティングもつけるのは高いと率直に思うはずです。
影森さんも80万円は高いとおっしゃっていましたが、金額が安い会社とは何が違うのでしょうか?
当社も成果報酬の企業様と比較されることが当たり前のようにありますが、ご相談に来るお客様は、やはり成果報酬型に魅力を感じている方が多い印象です。
影森:
確かにそうですよね。
弊社と成果報酬型の企業様とで大きく違う部分は、人材だと思っています。
私は、社内の中で採用や教育の責任者をやっていた時期もありますが、セレブリックスは営業代行サービスでご提供させていただく人材への教育を徹底しています。陳腐な言葉ではありますが…。
まず、採用要件や教育に関しては専門部署があり、その中のタレントマネジメントという部署では、社員ひとりひとりの思考や行動力といった傾向分析を行っています。その分析内容から「弊社で活躍する人材はこういう人物である」ということも、一定の答えをもっているんです。
弊社はその人物像をもとに直雇用での採用活動、そこからの教育も施していくため、採用単価が必然的に高くなります。採用や教育を妥協すれば、お客様にパフォーマンスでお返しすることができません。成果が金額に見合わなければ一瞬で解約されてしまいますので、採用と教育にはお金と時間をしっかりかけています。
また、弊社には『お客様の1分1秒を預かっているクライアントワークである』という認識を文化として徹底的に根付かせています。そのため、お客様への価値提供、徹底的なGIVEをおこなう風土が社内にありますね。
冨田:
なるほど、採用や教育に力を入れているということですね。
答え辛いことかもしれないのですが、セレブリックス社から営業支援として派遣される方々は、一般的にどのくらいのレベルなのでしょうか?
例えばですが、営業の経験年数や熟練度といった基準で見た際の目安などあれば知りたいです。
影森:
一般的な熟練度ですか(笑)
すみません、正直わからないというのが答えになってしまいますが…。
差別化要因は2つあるかと思っています。
ひとつ目は、「顧客開拓メソッド」という弊社の営業ノウハウを社内研修でも使っていることです。
ふたつ目は、入社間もない社員の早期立ち上げです。
お客様のタイミングによっては、入社して1ヶ月目のメンバーが稼働することもありますが、そこに対しては、弊社が持っている「早期立ち上げの営業メソッド」を徹底的にインプット・アウトプットできる状態にしてから、アサインするようなイメージです。
なので、基本的には一般的な営業のレベルだとは思いますが…どうでしょうかね…。
冨田:
質問が難しかったですかね。ちょっと悪い質問だったと思います。
影森:
熟練度ではなく他社との比較の話になってしまうのですが、契約の際に弊社以外の営業代行会社様や、内部の営業組織の方と成果を競わされることがあります。
1番成果が出たところと3か月後に契約するし、人員も増やすといったものですが、基本的にこれは負けないです。
冨田:
それはすごいですね。
影森:
ありがとうございます。
弊社が基本としている契約期間は3ヶ月ごとですが、継続率は90パーセントです。これは、嘘偽りなく、今日のために調べてきた数字ですので、お客様から選ばれ続けられていると自負しております。
冨田:
インサイドセールスもフィールドセールスもですが、人を採用して一人前の営業担当者に育てるということ自体がすごく大変だと私も体感していますし、時間とお金もすごくかかりますよね。
セレブリックス社の人材というのは、若手や中堅、熟練者など様々な人がいるものの、教育メソッドによって「時間とお金をかけた教育期間」を一気に短縮し、高い水準でサービス提供が可能になっているということなんですね。
影森:
そうですね。
本当に教育にはとても時間をかけていると思っていますし、そこの質を上げるために専門部署を立ち上げて、とにかく徹底した科学分析といいますか、数字や定性情報に向き合うということはやり続けていますね。
セレブリックス流、営業のコツとは?
冨田:
また無茶振りな質問なのですが、教育や営業のコツといった視点で、セレブリックス社で「ここを大事にしています」という部分は、あったりするのでしょうか?
影森:
セレブリックスの中の教育基盤として、人材の262の法則(※)のトップの2割を生み出そうとは全くしていないです。6の中の低めな方々を6のトップまで上げていく、最低レベルを一定以上にするボトムアップを基本とした教育コンテンツにしています。
セレブリックスの教育は、とにかく細部にこだわっているので、0.1%でも受注率に関わるのであれば、徹底してこだわっていますね。
例えば、スーツの着方というところだけで、50ページ以上の「スーツの着方マニュアル」があります。 あらゆるお客様になり替わって営業するため、とにかく清潔感など「お客様として活動しても違和感がない」という点を徹底しています。
そういった細かいマニュアルが沢山あることが、セレブリックスの特徴、教育のポイントです。
※262の法則
どのような組織でも、働く人材の構成比率は「優秀な働きをする層が2割:普通の働きをする層が6割:成果の低い層が2割」に別れる法則。
262の法則をもとに作られたパレートの法則は、「全体の大部分(8割)は一部分(2割)から生み出されている」という提唱で、「20:80の法則」とも呼ばれている。
▼スーツの着方マニュアル
冨田:
「神は細部に宿る」じゃないですけど、よくある教育メソッドではなく、スーツの着方で50ページあるというのは、セレブリックス社の基盤作りといいますか、教育・人材に対しての投資というところが垣間見えるフレーズでした。正直、驚きました。
影森:
ありがとうございます。
私も多いと思いましたし、びっくりしました。
冨田:
最近はSNSでも「地獄のロープレ」みたいなことも発信されていましたけれども、入社された方々は、研修でそういったマニュアルを数ヶ月間徹底的に磨き込まれるわけですね。
影森:
そうですね。弊社は「実践型」にこだわっています。
現場で活用できないマニュアルは何の意味もないという考えなので、とにかく実践の積み重ねを行っているんです。研修のロールプレイングでは、この世に存在するんじゃないかってくらいの詳細設定がつけられている「架空企業」が用意されていて、それを元にロールプレイングをしていきます。
そのため、すぐにでも現場で使えるような教育コンテンツになっているんじゃないかなと思いますね。
冨田:
ここまで魅力的な話だと、もはや「セレブリックスさんで研修を受けることはできますか?」という質問がきそうなぐらい、私もちょっと興味がありますね。
コンペでギリギリ勝てた要因と負けた要因を教えてください
冨田:
営業代行会社を比較できるサイトは色々あると思いますが、例えばアイミツだと600社以上、もう少し条件を広くした場合、Musubuだと1000社出てきます。
このように、営業代行会社は調べれば調べるほどたくさん出てくるので、コンペも非常に多いですよね。
影森:
めちゃくちゃ多いですね。基本コンペです。
冨田:
そうですよね。
セレブリックス社の勝因と敗因は私も気になるのですが、もう少し踏み込んで、ギリギリ勝てた勝因、ギリギリ負けてしまった敗因を教えていただけますか?
影森:
ご支援割合の多い弊社のメイン顧客は、シリーズB,C,Dあたりのスタートアップ企業です。そういった企業は、予算が投資家から明確に制限されている場合があるんですね。
こういった場合、弊社のご提案だとどうしても予算を超えてしまうことが多いのですが、決裁者の方にもご同席いただき、私たちのできることや未来のお話を通じてご納得いただいた上でご発注いただくことはあります。
逆も然りで、「やはり予算が厳しいです」とのことで、私たちが退く場合もあります。
冨田:
予算でのコンペが一番多いんですね。
ちなみに、購入時期が見送りになったお客様に再検討のタイミングが来た場合は、再度お声がかかることはあるのでしょうか?
影森:
お客様によって時期感は違いますが、半年後、1年後、3年後など、お電話をいただいて「改めてご提案いただけませんか」という風に、再度お問い合わせをいただくことはよくありますね。
その時に再度コンペになっても、基本的にはご発注いただくことの方が多いなとは思います。
少し特殊な例ですが、とあるお客様は、A社15名、B社5名、弊社は1名といった比率でご発注。1年後には弊社のみ、人員も20名、30名と増員いただくということもありました。
ちょっといい話すぎるので、胡散臭くなりますが…(笑)
正直苦手なこともありますよね?
冨田:
ポジティブなお話もしてもらえたところで、今度は逆の質問をします。
正直言って、苦手なことってないですか?
セレブリックス社や影森さんが過去に経験したことなどがあれば、お聞きしたいのですが。
影森:
あります。
「弊社だと成果が出るか正直不安」というマーケットからお伝えしますと、金融業界ですね。
冨田:
それはなぜですか?
影森:
そもそも営業をするためには、金融商材を取り扱うための資格が必要なのですが、弊社にはそれらを持っている人材がいないため、金融商材に触れることができないんです。
仮にご支援できたとしても、お客様のご状況をヒアリングし、その情報を実際の営業の方にパスするぐらいしかできないため、効果を生み出すことが難しいです。
もう一つが、 あまりにも専門性が高い領域です。
先日ご相談いただいた例ですと、食品メーカーの研究部門の方からのお問い合わせですね。藻の成分を活用したBizDev(事業開発)案件を各企業に提案し、新たな商品を生み出していきたいというものでした。
営業代行をしてほしいというご依頼だったのですが、法人や医療機関など多くの組織と連携が必要となり、あまりにも専門的すぎたため「わからないです」と正直にお断りしたことはありましたね。
とはいえ、専門性が高いもので成功したものもあります。髪の毛くらい細い金型(ドリル)の営業代行だったのですが、2年くらいご支援をさせていただき、かなり成功したと言えます。
このように全てが対応できないわけではありませんので、まずは一度相談していただければと思います。
冨田:
そんなニッチな商材も営業代行としてのご相談があるんですね。
影森:
そうですね、割とご相談は来ます。
あとは、有形商材は今も苦手分野です。
例えば、私が実際にお断りしたもので言いますと、海外輸入品のすごく美味しいソーセージを国内のマーケットに落としていきたいというお話だったのですが、商社や問屋さん、スーパーマーケットといった商文化が弊社は弱いので、わからないと言ってお断りしましたね。
教わりながらやることはできるものの、やはり値段に見合わないのではないかと思いました。
過去に経験した大失敗を教えてください
冨田:
苦手なことに続いてですが、過去に経験した大失敗はありますか?
影森:
多分これは外で発信したことがない話なのですが…。
生まれたばかりの商品のテストセールスをお受けしたのですが、認識が甘かったなという失敗があります。
その商品はテストセールスの範疇ではなく、商品を作っていきながらマーケットを開拓し、その声をもとに新たな商品や顧客を見つけていくという、新規事業を設計していくフェーズだったのです。
これは、専門コンサルの企業様が存在するような領域なのですが、弊社はまだまだ未熟な領域だったが故に、お客様にご満足いただける成果をお返しできませんでした。
冨田:
チャレンジングはしたけれども、セレブリックス社の専門ドメインからは、少し外れていたということが原因で失敗してしまったんですね。
影森:
チャレンジングというよりは、当時営業担当だった私はできると思っていました。
心配だったので、受注後も現場を見に行ったり、お客様ともずっと連絡を取り続けていていたのですが、やはりお客様にご満足いただける結果は出せていなかったので、私から謝罪をし契約打ち切りとなってしまいました。
得意な領域はどこですか?
冨田:
先ほど苦手な領域をお伺いしましたが、逆に得意な領域はどこなのでしょうか?
影森:
営業代行であれば自信があるという前提はありますが、ベンチャー企業様のアクセルを踏むタイミングは比較的得意です。事業フェーズ的に「作りながら売る」という行動量も質も必要なフェーズですね。自社でまかないきれないということでお問い合わせも多くいただきます。
もう一つが、大手のお客様のサービスがPMF(※)しかけている状態で、実際に拡販していくフェーズに持っていくという新規事業のお手伝いも大得意ですね。
PMF
Product Market Fit(プロダクトマーケットフィット)の頭文字を取った言葉。
顧客が満足する製品が、適切な市場で提供されている状態のこと。
冨田:
答えづらいと思うのですが、業界という見方をするとしたら、具体的に〇〇業界が得意というのはあるのでしょうか?
影森:
IT業界という大きな括りにはなってしまいますが、直近だとSaaS企業様へのご支援をすることが非常に多くなっています。
SaaSというビジネスモデルを一定の規模まで押し上げるという点では、弊社のノウハウはフルに使っていただける領域かなと思っております。
冨田:
そうすると、SaaS業界の方は一度セレブリックス社に壁打ち相談してみても良いかもしれないですね。
営業っぽくなってしまいましたが(笑)
質疑応答
ここからは、実際にセミナー中に届いた質問と回答の様子をレポートしていきます。
育てた社員が転職してしまうリスクはないですか?
冨田:
「優秀なセールスプロフェッショナルを育てても、転職してしまわないのですか?顧客提示額80万円/人月であれば給料もそれほど高くないと思います。」というご質問をいただきました。
これは良い質問ですね。
影森:
とても良い質問ですね。よくご理解されているなと思います。
結論、転職は非常にされやすいと思っていますし、お客様からもこそっと引き抜かれるみたいなこともあります。
”元セレブリックス”という経歴に箔がついて、提示年収がグッと上がるみたいな話をエージェントさんから聞いたこともあります。
冨田:
影森さんは、人事もやられてましたもんね。
影森:
そうなんです。一時期は流出が止まらないなんてこともありました。
その対策として、専門部署を置き、セレブリックスで活躍しながらキャリアを積んでいける環境をしっかりと体系化するなど、セレブリックスに残ってもらうための工夫をしています。
また、「セレブレックスでは実現できないところ」を明確にして、転職の要因をなるべく自社で解決できるように心がけています。
体系化している最中でもありますが、離職率は少しずつ下がってきたなと思っています。
とはいえ、転職される方も割とポジティブな理由の方が多いのも事実です。
例えば、SaaS界隈に旅立った方からお問い合わせをいただいて、新たな売り上げが生まれるということは一定あるため、すごく良いコミュニティができ始めているなと思っています。
冨田:
確かに、それはポジティブかもしれないですね。
あとは最近、何社か経由した結果、セレブリックス社に戻るという方もいらっしゃる印象なのですが。
参考:セレブリックスには誇るべき営業ノウハウがある。中途入社→退職→再入社を経て気づいた自社の“魅力”とは
影森:
よくご存知ですね。
大体2,3年ぐらい経つと、セレブリックスを旅立っていった方が、新たな力をつけて戻ってくることが最近すごく増えてきています。
冨田:
会社に対してポジティブな状態で転職していない限り、絶対にこのようなことは起きないので、本当に素晴らしいことだなと思います。
無形商材の新規リード開拓の月当たり平均アポ獲得数を知りたい
冨田:
「消費者のアンケートデータを販売するようなサービスで、新規リードの獲得をお願いした場合、月あたりの平均アポ獲得数を知りたいです。なければ無形商材の事例でお伺いしたいです。」という質問が来ています。
新規リードの獲得をお願いしたいということなので、BDR(アウトバウンド)を想定した質問ですね。
影森:
ターゲットが明確に決まっていない販売データを活用して、お客様に個別提案していくような商材だと思うので、架電件数に対するアポ率は初期段階で0.8%ぐらいだと思います。
感覚値にはなりますが、リストの数によっては、大体1~3%くらいまでは上がりそうですが、3%以上はかなり厳しいんじゃないかなと思います。
冨田:
影森さんがおっしゃられた数字は、変数として私も納得できます。
ご質問者の方になったつもりで、さらに踏み込んでお聞きしたいのですが、この数字を上げていきたいという風になった場合は、どのようなご提案をされますか?
影森:
「どこの変数が下がっているか」といった、その時に出てくる変数の差や状況にもよると思います。
そもそも全然アポが取れないという状況であれば、「改めてマーケット調査であったり、フレームワークを使ったサービスの棚卸しやマーケット感、競合の調査を徹底的にさせてもらえませんか?」というご提案をします。
冨田:
STPや3Cみたいなイメージですかね。
影森:
おっしゃる通りです。
3Cと2Cを掛け合わせ、社会性や経済性も含めたマクロ環境で見た時に、今現在アポが取れていない要因を徹底的に洗い出した上で、仮説ベースで戦術に落としていくことから始めます。
また、取れたアポイントが実際にクローズする際のリアルなお客様の声や温度感の把握、コンペした際の負け要因や勝ち要因を徹底的に洗い出していきたいので、「営業現場への同席ないしはフィールドセールス領域も弊社でやらせていただけませんか?」というご提案もさせていただくと思います。
他には、スクリプトの変更といったのも常に行っていますね。
冨田:
ありがとうございます。
ご質問者様に代わってお伺いしましたが、台本なしで考えながら提案内容がここまで出てくるということが、提案サービスドメインの広さであったり、実績としてご経験されてきていることを証明しているなと感じました。
そうでなければ、ここまですぐに提案内容は出てこないと思います。
フリーランスの営業代行の方と共同でプロジェクトに参加をすることはありますか?
冨田:
「フリーランスの営業代行の方と共同でプロジェクトに入ることや、 御社がプロジェクトマネージャーという形でプロジェクトに入るケースはありますか?」というご質問が来ています。
影森:
そういったケースもありますね。弊社では、ご登録いただいてる方の経験値とお客様のサービスをマッチングさせる『セールスエージェントマッチング』というサービスがあります。その中に、営業フリーランスの方々が登録されているデータベースがあるんです。
お客様の中には、法人ではなくフリーランスの営業代行を探していることもあるため、そういった場合はセールスエージェントマッチングの利用をご提案しています。
また、 専門性が高いプロジェクトなど、お客様のご状況に応じて弊社の人材よりも経験のあるフリーランスの人材をアサインした方が良いという時には、一緒にプロジェクトに組ませていただきます。
営業パーソンのアサイン基準を知りたいです
冨田:
フリーランスの方をアサインするプロジェクトに対してですが、良い質問がまた来ています。
「プロジェクトへのアサイン基準はありますか?例えば、入社して1年未満のメンバーと5年以上いるメンバーでは、営業スキルがそもそも違うのに、一律で1名80万円なのは違和感を感じる方もいると思います」という質問ですが、この辺りはいかがですか?
影森:
おっしゃる通り、経験は営業の中で大きな違いを生むものなので、経験年数でスキルに差は出ますし、大きく成果として関わってくる部分はあると思っています。
一律80万円ではなく、ミニマム80万円なので、お値段にも違いがあります。
1名あたりの単価が、インサイドセールスは80万円、フィールドセールスの経験できる人材に関しては、90万円です。
一定の力量やマネージメント、セルフマネジメントができる人が欲しいということであれば、 単価は100万円なので、お客様のご要望の人材要件によっては、そういった方をアサインさせていただくこともできます。
とはいえ、業務委託の準委任契約なため、法律の観点から基本的に人は選べないです。あくまで業務の委託のため、実行する人材は私たちにお任せいただくことになります。
そのため、スキルや金額で差は出てきますし、私たちが「経験が必要だ」と判断した人材をアサインするということもあります。
冨田:
価格には、1名あたりのスキルセットが含まれた定価が当然あると思います。
お約束した成果に対して、不足している箇所や充足している箇所があるとセレブリックス社が判断した場合は、アサイメントを変更したりするという基準はお持ちになっているということでしょうか?
影森:
おっしゃる通りです。
また、アサイン人員の中にはユニットリーダー、プロジェクトマネージャー、ゼネラルマネージャーが、必ず1プロジェクトごとに存在するので、得意な領域をマネージャー層で見ていくこともあります。
こちらは、料金は一切関係ありません。
冨田:
そこは安心できるポイントですね。
外国語が堪能な方はいますか?
冨田:
最後の質問です。
「弊社は、日本に営業事業所の設立を考えている100%中国資本の中小製造業です。商材は家電や測定器、医療機器などで、商材説明資料はもちろん日本語です。中国語が堪能な方はいらっしゃいますか?」というご質問ですね。
影森:
結論として、中国語が使える人材もいます。
全員が中国語を扱えるわけではないのですが、弊社には「多言語理解」や、それをビジネス領域でも活かせるレベルの人材が一部在籍していますので、そういった方をアサインすることが可能です。
実例として、アメリカに会社があり、私たちと打ち合わせする方や資料、商談相手全てが英語でやり取りをするプロジェクトを受けたことがありましたが、もちろん英語でプロジェクトを進めますし、英語で企画書を作って納品したこともありますので、その辺りは1度ご相談いただければと思います。
まとめ
記事や資料請求だけでは分からない、セレブリックス社の強みや弱みを忖度なしでお届けしました。
インタビューを通じて、セレブリックス社のサービスドメインは、教育や採用を基盤としており、アサインされる方々も高水準で、まさにコミットメントする”クライアントワーク”を体現されていることが分かりました。
企業の事業フェーズや会社のフェーズにより、営業代行会社の選定基準は異なります。
目指してること、やりたいこと、直近で悩んでることなどによって選ぶべき営業代行の単価やレベル感、支援範囲も変わってきます。
もし、営業代行をお探しの方は、壁打ちからでもご相談いただけますので、ぜひセレブリックス社へ問い合わせてみてはいかがでしょうか。
本シリーズでは、今後も営業代行会社の「最新、最深情報」をお届けするセミナーを開催してまいります。次回もぜひ、ご覧ください。
※本記事は、セレブリックス社に事前確認を得た上で作成、公開しております。
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