カスタマーサクセスのタッチモデルとは?4つの分類とアプローチ方法を解説

カスタマーサクセスを導入したものの、顧客へのアプローチ方法に課題を感じている人もいるのではないでしょうか。タッチモデルは顧客との関係構築において重要な概念のひとつであり、タッチモデルに基づくアプローチを実施することで、カスタマーサクセスの成果に大きく影響する可能性があります。
当記事では、カスタマーサクセスにおけるタッチモデルの概要と、各モデルにおける顧客との具体的な関わり方について解説します。自社のカスタマーサクセスに課題を感じている人や、より効率的に顧客へのアプローチを行いたいと考えている人は参考にしてみてください。
タッチモデルとは顧客を状況別に分類してそれぞれに最適なアプローチを行う手法
タッチモデルとは、顧客を状況別に複数の階層に分類し、LTV最大化に向けてそれぞれに最適なアプローチを行う手法です。カスタマーサクセスでは、顧客に合わせた最適なコミュニケーション方法やサポート体制を設計するためにタッチモデルが活用されます。
【タッチモデルの仕組み】
タッチモデルには「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」「コミュニティタッチ」の4種類があります。これらはLTVや顧客価値など、さまざまな要因に基づいて分類され、それぞれの顧客層に合わせて異なるアプローチを実施します。
ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチは、主に顧客の状況や企業との関係性によって区分されるモデルです。ハイタッチの顧客には手厚くきめ細やかなサポート、テックタッチの顧客にはテクノロジーを活用した効率的なサポート、ロータッチの顧客にはその中間程度の要素を持つサポートを提供します。
一方、コミュニティタッチは特定の顧客層で分類されるものではなく、企業の顧客が幅広く対象となるモデルです。コミュニティやイベントの運営により顧客同士の相互作用を促進することを目的とし、他のタッチモデルとも並行してアプローチすることが可能です。
カスタマーサクセスにタッチモデルを取り入れることのメリットは、限られたリソースを効率的に活用できることです。サポートの必要性に応じて顧客を分類し、それぞれの顧客層に合ったサポートを提供することにより、顧客との関係性を良好に保ちながらカスタマーサクセスのリソースを最適化できます。
なお、顧客へのアプローチとして、企業と顧客の接点となるウェブサイトやSNS、セミナーなどは「タッチポイント」と呼ばれます。タッチモデルごとの適したタッチポイントも踏まえて、それぞれのタッチモデルに対してどのようなアプローチを実施していくかを検討しましょう。
ハイタッチ
タッチモデルにおける「ハイタッチ」とは、顧客と1対1での対応を基本とした最も手厚いサポートを行うモデルです。顧客満足度とロイヤルティの最大化のため、顧客一人ひとりに対して専任の担当者がつき、個別のアプローチを通じて深い信頼関係を構築していきます。
項目 | 詳細 |
---|---|
対応の特徴 | ヒューマンリソースを重視した手厚いサポート |
対応可能な顧客数の目安 | 担当者1人に対して数十人程度 |
適したタッチポイント | ・企業や店舗での対面相談 ・顧客への個別訪問 ・専任担当者による電話やウェブミーティング など |
ハイタッチの顧客には、それぞれ専任の担当者が割り当てられ、顧客ごとにパーソナライズされたアプローチを実施します。たとえば、対面による定期的なビジネスレビューや、商品の活用方法に関する個別相談など、顧客が抱える個々の課題へ柔軟に対応できるタッチポイントが適しています。
ただし、ハイタッチのサポートには多くのリソースを必要とするため、担当者1人が受け持つことができる顧客は数十人程度が目安となります。自社のリソースを上回る顧客をハイタッチに分類してしまうと、十分な対応ができず、かえって顧客満足度の低下を招く恐れがあるため注意が必要です。
ハイタッチは、タッチモデルの中でもヒューマンリソースのコストが最も高くなる傾向にありますが、充実した支援を行えることから顧客との関係構築やLTVの向上につながりやすいモデルです。企業にとっての重要顧客やサポートの必要性が高い顧客はハイタッチに分類し、細やかなサポートを実施しましょう。
ロータッチ
タッチモデルにおける「ロータッチ」とは、複数の顧客に対して同時にサポートを提供するモデルです。
ハイタッチとテックタッチの要素を併せ持つことから「ミドルタッチ」とも呼ばれており、グループ単位や一部個別化されたサポートによって、効率的に顧客エンゲージメントを高めたい場合に有効です。
項目 | 詳細 |
---|---|
対応の特徴 | 一度に複数の顧客を対象とするサポート |
顧客数の目安 | 担当者1人に対して数百人程度 |
適したタッチポイント | ・電話での相談対応(複数顧客担当) ・一斉メールによる情報提供 ・オンラインセミナーやワークショップ ・複数顧客向けのトレーニングプログラム など |
ロータッチでは、担当者が複数の顧客に対して効率的なリソース配分でのアプローチを行います。たとえば、一斉メールの配信による情報提供やグループセミナーの実施など、担当者が一度に複数の顧客に対応できるタッチポイントが適しています。
ロータッチでは、顧客ごとに専任の担当者を配置する必要がないことや、一度に複数の顧客へアプローチできることから、担当者1人で数百人規模の顧客に対応できます。複数の顧客へ効率的にアプローチしつつ、完全な自動化ではなく、ある程度の個別性があるサポートを提供することが可能です。
ロータッチは、ハイタッチほど手厚いサポートは必要ないものの、ある程度のプロアクティブなサポートが必要な顧客へのアプローチ方法として有効です。顧客の個別ニーズに対する柔軟な対応が困難となることもありますが、ハイタッチと比較してサポート品質の標準化やコストの削減を実現しやすくなります。
テックタッチ
タッチモデルにおける「テックタッチ」とは、テクノロジーを活用して多数の顧客を対象にサポートを提供するモデルです。タッチモデルの中で該当する顧客数が最も多くなる傾向にあり、すべての顧客に個別のリソースを割くことは非効率であるため、対応の自動化によって効率的なサポートを実施します。
項目 | 詳細 |
---|---|
対応の特徴 | テクノロジーの活用による自動化されたサポート |
顧客数の目安 | 担当者1人に対して数千人以上 |
適したタッチポイント | ・FAQサイト ・チャットボット ・チュートリアル動画 など |
テックタッチの顧客には、テクノロジーを活用した情報提供やサポートを行い、顧客の自己解決を促進するアプローチを行います。たとえば、チャットボットによる問い合わせへの自動応答といった、あらかじめ作成や設定をした内容で顧客に自動的にアプローチできるタッチポイントが適しています。
テックタッチでは、サポートの一部が自動化されることにより、担当者1人で数千人以上の顧客に対応することも可能です。初期設定やシステム構築のコストはかかりますが、一度仕組みを整えておけば、その後はわずかなリソースでカスタマーサクセスを運用できます。
テックタッチは、自己解決を促し、カスタマーサクセスの対応コストを最小限に抑えたい顧客層へのアプローチ方法として有効です。サポート範囲が限られるほか、顧客との接点が少ないことから関係性の構築にはつながりにくいですが、対応の自動化により企業の負担軽減や一時対応の迅速化を実現できます。
コミュニティタッチ
タッチモデルにおける「コミュニティタッチ」とは、顧客同士のつながりや相互作用を促進するモデルです。他のタッチモデルのように特定の顧客層を対象とするのではなく、商品やサービス、ブランドなどに関心や愛着を持つすべての顧客が幅広く参加し、交流できる場を提供することを目的としています。
項目 | 詳細 |
---|---|
対応の特徴 | 顧客が企業やほかの顧客と交流できる場を提供 |
顧客数の目安 | ー(直接的な顧客対応は原則なし) |
適したタッチポイント | ・コミュニティサイトの開設 ・SNSグループの運営 ・顧客同士の交流イベントの開催 |
コミュニティタッチでは、顧客同士の交流と相互サポートを促進するためのアプローチを行います。たとえば、顧客が自由に情報を共有できるコミュニティサイトの開設や、顧客同士が意見交換できるセミナーの開催など、顧客間のつながりを強化するタッチポイントが適しています。
また、コミュニティ内で生じる顧客の声は、企業にとっての貴重なフィードバックとなります。顧客が課題を感じやすい点を特定し、商品やサービスの改善を行うことにより顧客にとっての利便性が向上すれば、さらなる利用促進や利用定着につながる可能性があります。
コミュニティタッチは、企業側からのアプローチではなく顧客同士での相互サポートが中心となるタッチモデルです。コミュニティ内での情報提供や意見交換などを通じて顧客のロイヤルティを高め、商品やサービスの利用定着につなげていきます。
なお、コミュニティタッチにおける顧客の声は、口コミとしての宣伝効果が期待できる一方で、ネガティブな情報が拡散されるリスクもあります。SNSコミュニティの立ち上げやイベントの開催などの際には、明確なガイドラインを定め、適切なモデレーション体制を構築しておくことが大切です。
タッチモデルにおける顧客のセグメント方法
タッチモデルにおける顧客のセグメント方法はさまざまです。タッチモデルの概要を理解した上で、自社のタッチモデルにおいてどのように顧客をセグメントしていくかを検討してみましょう。
セグメント方法 | 詳細 |
---|---|
LTVによる分類 | 顧客の事業規模や過去の購入金額、購買頻度による現在の収益と、購買予測(アップセル/クロスセルの可能性)など将来的に見込まれる収益を踏まえて分類する |
カスタマーライフサイクルによる分類 | オンボーディング、アダプション、リニューアル、エクスパンションなど、カスタマーサクセスのフェーズごとに分類する |
習熟度やリテラシーによる分類 | 商品やサービスに対する理解度やITリテラシーなど、顧客へのサポートの必要性に基づき分類する |
タッチモデルの基本となるのは、顧客が企業にもたらす総利益であるLTVによる分類方法です。現時点での収益だけではなく、将来的なアップセルやクロスセルの可能性も踏まえ、企業の収益に対する影響が大きい顧客ほどハイタッチによる手厚いサポートを優先的に行います。
また、LTVに加えて顧客のライフサイクルや特性などの要素も踏まえて分類することも可能です。LTVが高い重要顧客であっても、既に利用が定着しサポートの必要性が低い場合はハイタッチがかえって負担となる恐れもあるため、利用フェーズやリテラシーに見合ったサポートを提供することが大切です。
「LTVが高く、すでに商品を使いこなしている顧客はテックタッチ」「現在のLTVは低いが、今後の収益拡大が見込まれる顧客はハイタッチ」など、複数の軸を組み合わせて総合的な観点から判断することで、より適切なサポートを提供できます。LTVによる分類を基本とした上で、必要に応じて利用フェーズや習熟度などの要素を組み合わせながら顧客をセグメントしましょう。
LTVによるセグメント
LTVによるセグメントは、顧客生涯価値である「LTV」に基づき、企業の収益にどれだけの影響力があるかという経済的価値を基準に顧客を分類する方法です。最もスタンダードなタッチモデルの分類方法であり、経済的価値の高い顧客ほど手厚いサポートを、経済的価値の低い顧客ほど効率的なサポートを提供します。
顧客のLTVの計算方法はさまざまですが、代表的なものとして「平均購買単価 × 年間購買頻度 × 購買継続期間」の計算式で求める方法があります。顧客の平均単価や利用状況からLTVを算出し、その数値に応じてそれぞれのタッチモデルに分類していきます。
LTV | セグメント | 詳細 |
---|---|---|
高い | ハイタッチ | 長期契約や継続的なアップセル/クロスセルにより企業の収益に大きく貢献している顧客 |
中程度 | ロータッチ | ハイタッチほどではないものの、企業に安定した収益をもたらす見込みのある顧客 |
低い | テックタッチ | 短期契約の顧客や低価格/無料プランを利用している顧客 |
LTVが高い顧客は、ハイタッチに分類される傾向にあります。LTVが高い顧客の離反は企業にとって大きな損失となるため、個別の手厚い対応により商品やサービスの利用定着と信頼関係の構築を図り、利用頻度の低下や他社への乗り換えによる解約を防ぎます。
ハイタッチほどLTVは高くないものの、企業に安定した収益をもたらす見込みのある顧客は、ロータッチに分類される傾向にあります。リソース最適化のため1対複数の形式をとり、共通の課題解決のほか、商品やサービスのより深い活用を促すためのグループアプローチが効果的です。
LTVが低い顧客は、テックタッチに分類される傾向にあります。短期契約や無料プランの利用などによりLTVが低い状態の顧客は企業の収益への影響が低いと考えられることから、テックタッチを中心とした効率重視のアプローチを行うことで、よりサポートの重要性が高い顧客へリソースを割くことができます。
なお、LTVが「高い」「低い」といった基準に明確な決まりはありません。LTVによるセグメントを行う場合は、「契約金額〇円以上」「LTV上位〇%」など、顧客の状況や企業の戦略に合わせて分類していきましょう。
カスタマーライフサイクルによるセグメント
カスタマーライフサイクルによるセグメントは、商品やサービス導入後の顧客の利用フェーズに基づき、それぞれの課題感に合わせたタッチモデルに分類する方法です。サービス導入初期やLTVに直接つながりやすいフェーズは手厚いサポートを、比較的利用が安定しやすいフェーズや顧客の自己解決が見込めるフェーズには効率を重視したサポートを提供します。
ライフサイクル | セグメント | 詳細 |
---|---|---|
オンボーディング | ハイタッチ | 商品やサービスの導入初期段階。導入初期の課題を取り除くため1対1の手厚いサポートを実施する |
アダプション | ハイタッチ ロータッチ テックタッチ | 商品やサービスの利用を定着させていく段階。顧客によって抱える課題が異なるため、サポートの必要性に応じて適したセグメントに分類する |
リニューアル | ハイタッチ ロータッチ | 商品やサービスの契約更新の段階。顧客のヘルススコアに応じて「ハイタッチ」や「ロータッチ」に分類する |
エクスパンション | ハイタッチ ロータッチ | 商品やサービスのアップセル・クロスセルを促す段階。顧客の利用拡大の見込みとサポートの必要性に応じて「ハイタッチ」や「ロータッチ」に分類する |
オンボーディングの顧客は、ハイタッチに分類される傾向にあります。導入初期は商品やサービスの利用方法に関する課題に直面しやすく、早期の離反につながる可能性があるため、導入研修やハンズオントレーニングなど1対1での手厚いサポートが適しています。
アダプションの顧客は、ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチのいずれにも分類される可能性があります。サービスを使いこなせていない顧客にはハイタッチやロータッチによるサポートの実施、自己解決力が高く利用が定着している顧客には効率重視のテックタッチなど、サポートの必要性に応じて分類していきます。
リニューアルの顧客は、ハイタッチやロータッチに分類される傾向にあります。顧客のヘルススコアによる定着状況などに基づき、解約の兆候がある顧客にはハイタッチによる個別対応、利用が安定している顧客にはロータッチによる更新案内など、契約更新につなげるためのアプローチを実施します。
エクスパンションの顧客は、ハイタッチやロータッチに分類される傾向にあります。アップセル・クロスセルの可能性が高い顧客やエンゲージメント向上の余地がある顧客はハイタッチ、利用拡大が見込みにくい顧客にはロータッチなど、今後の収益拡大に向けたサポートの必要性を踏まえて分類します。
同じフェーズにいる顧客でも、抱える課題はさまざまです。カスタマーライフサイクルによるセグメントを行う場合は、上記の具体例をひとつの目安とし、顧客が置かれている状況を踏まえて適切なタッチモデルを割り当てましょう。
習熟度やリテラシーによるセグメント
習熟度やリテラシーによるセグメントは、顧客が商品やサービスを使いこなせているかという観点から、サポートの必要性に基づき適切なタッチモデルに分類する方法です。商品やサービスの利用に課題が多い顧客には1対1での手厚いサポートを提供し、自己解決力が高くすでにサービスを使いこなしている顧客にはツールを活用しながらそれぞれのタイミングで課題を解決できる体制を整えます。
習熟度/リテラシー | セグメント | 詳細 |
---|---|---|
低い | ハイタッチ | 商品やサービスを使いこなせていない顧客 手厚いガイダンスやハンズオントレーニングにより活用をサポートし離反を防ぐ |
中程度 | ロータッチ | 基本的な操作や使用方法を理解している顧客 セミナーや相談会など、イベントの開催によりさらなる価値を提供する |
高い | テックタッチ | すでに商品やサービスを使いこなしている顧客 チャットボットやチュートリアル動画など、顧客自身が必要に応じて活用できるツールを提供する |
習熟度やリテラシーによるセグメントの場合、商品やサービスの利用開始直後やITリテラシーが低い顧客はハイタッチが適しています。手厚いガイダンスやハンズオントレーニングなどを通じて、商品やサービスを使いこなせていない顧客でも安心して活用していけるようサポートします。
商品やサービスの基本的な活用方法が理解できている顧客は、ロータッチが適しています。必要最低限の使い方に問題がなければ1対1でのサポートは必須ではありませんが、応用的な活用方法に関するセミナーや、特定の課題解決に向けた相談会などを通じてさらなる価値の提供を図ります。
サービスのヘビーユーザーやITリテラシーの高い顧客は、テックタッチが適しています。顧客が商品やサービスを深く理解している場合や課題を自己解決できる場合は、企業側からの手厚いサポートは不要であるため、顧客が必要に応じて活用できるチャットボットやチュートリアル動画などを提供します。
なお、顧客の習熟度やリテラシーは、時間の経過やサービスの利用状況によって変化していきます。習熟度やリテラシーに基づきタッチモデルの分類をする場合は、顧客の状況を継続的に観察し、成長段階に応じてセグメントの見直しを行いましょう。
カスタマーサクセス導入直後は優先的に着手するタッチモデルを決めておく
カスタマーサクセスの導入直後などは、カスタマーサクセスに十分なリソースを確保できない場合があります。限られたリソースの中で効率的にカスタマーサクセスを運用していくために、優先的に着手するタッチモデルを定めておきましょう。
企業のカスタマーサクセスにおいては、LTVが高い顧客や将来的な期待値が高いハイタッチの対応が優先される傾向にあります。ハイタッチの顧客を失うことは、企業への損失がより大きいと考えられるためです。
ただし、顧客との関係性や自社の課題によっては、必ずしもハイタッチを最優先とする必要はありません。まずはテックタッチの充実により一部のサポートを自動化し、ハイタッチに充てるリソースを確保するなど、自社の状況に合わせてタッチモデルの優先度を決めることが大切です。
自社の抱える課題の解決や、求める成果につながりやすいタッチモデルに注力することで、効率的にカスタマーサクセスを運用できます。まずは自社のカスタマーサクセスにおける課題を明確にした上で、どのタッチモデルを優先して対応すべきかを検討してみてください。
まとめ
カスタマーサクセスの「タッチモデル」とは、顧客を状況別に分類し、LTV最大化に向けてそれぞれに最適なアプローチを行う手法です。タッチモデルを導入することにより、顧客に合ったサポートを提供できるだけでなく、カスタマーサクセスのリソースを効率的に活用できるようになります。
タッチモデルの「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」は、顧客のLTVやカスタマーライフサイクル、習熟度などによって分類されます。ハイタッチの顧客ほど手厚いサポートを実施し、テックタッチの顧客ほどテクノロジーを活用した効率的なサポートを実施します。
タッチモデルの「コミュニティタッチ」は、顧客の状況や企業との関係性にかかわらず、幅広い顧客が対象となるモデルです。顧客が参加するコミュニティやイベントの運営により、顧客同士の相互作用を促進することを目的とし、他のタッチモデルとも並行することができます。
なお、カスタマーサクセスの導入初期など、カスタマーサクセスのリソースが不十分な場合は、優先的に対応するタッチモデルを決めておくことが有効です。限られたリソースで効果的にカスタマーサクセスを運用していくために、まずは自社の抱える課題や求める成果につながりやすいタッチモデルから優先的に対応していきましょう。

不定期でマーケティング、インサイドセールス、営業支援に関する最新の情報を発信していきます。
イベント・セミナー

オウンドメディアの最新情報をSNSで発信中
インサイドセールス支援のサービスについて知る