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メルマガ開封率の平均とは?計測方法・上げるポイントも解説

メルマガは多くの企業が使用しているマーケティング手法で、実施する際に欠かせない重要な指標の一つが「開封率」です。メルマガの効果を最大化させるために、まずは「より多く読んでもらう」、つまり開封率を上げなければなりません。
この記事では、メルマガ開封率の基礎知識や高めるポイント、計測方法などについて解説していきます。

メルマガ開封率の平均はどれくらい?

開封率全体の平均は約20%

開封率とは、配信したメルマガがどれくらいの受信者に開封されたのかを表す指標です。
平均開封率は業界や業種によって差があるため一概には言えませんが、全体で平均するとおよそ「20%」と多くの調査データで発表されています。

また、業界・業種のほかにも、配信するコンテンツやユーザー傾向も開封率を左右する要因になります。ユーザーの属性やニーズとのマッチ度が高ければ高いほど開封率も高く、逆にユーザーの興味関心にマッチしていない場合、開封率が5〜10%に留まることもあります。

媒体・業種から見る開封率

前述の通り、開封率は様々な条件によって異なります。ここではメール配信サービスを展開する株式会社ベンチマークジャパンの調査データを参考にし、媒体(スマホ/PC)別・業種別のメルマガ開封率を見ていきます。

スマホとパソコンどちらで読まれやすいか

スマホとPCでのメルマガ開封率に関する調査では、「両方使っているが、PCの方が多い」が最も多い結果でした。
しかし、仕事用のメールアドレスかプライベート用かによって傾向に違いが見られました。仕事用ではPCでの閲覧が多く、プライベート用ではスマホの方が多いことが分かりました。
また、若い世代ほどスマホで閲覧する比率が高い傾向もあります。

「スマホのみ」を選択した約7割が30代以下であるのに対して、「PCのみ」の約7割が40代以上という結果が出ました。

約7割がメルマガを受信していると回答、ベンチマークジャパンが調査

「スマホのみ」を選択した約7割が30代以下であるのに対して、「PCのみ」の約7割が40代以上という結果が出ました。

業種別の開封率平均値

2022年1月の測定データによると、各業種ごとの開封率は以下の通りです。
開封率が比較的高い業種は「教育」「NPO/行政」「フィットネス」「小売/消費サービス」「観光」で、低い業種は「製造/物流」「保険」「広告」「ファイナンス」などです。
自社のメルマガ開封率が気になる場合は、まずは業種の平均値と比較することにしましょう。

出典:https://www.benchmarkemail.com/jp/email-marketing-benchmarks/

メルマガ開封率の計算・計測方法

計算式

メルマガの開封率を求める計算式は以下のようになります。

開封率(%)=開封されたメールの件数 ÷ 有効配信数 × 100

ここで言う「有効配信数」とは、無事に届いたメールの件数を指します。配信したものの、メールアドレスの不備やエラーで届かない可能性があるため、開封率を求める際にはカウントしないよう注意が必要です。
つまり、有効配信数は「総配信数-届かなかったメール数」であり、到達率とも言います。

例えば、メルマガの総送信数が1,000、開封数が200、送信エラーが10件ある場合、開封率は「200÷(1,000-10)×100=20.2%」になります。

計測方法

上記の式で開封率を計算するためには、開封数を正しく計測しなければなりません。
開封数を調べるには主に「コードを埋め込む」「画像を埋め込む」2つの方法があります。
専用コードを埋め込む場合、アクセス解析ツールを利用することでそのメールが開封された回数を取得できます。画像の場合、その画像が何件表示されたかで開封率を計測する仕組みになります。

ただし、上記2つの方法はいずれもHTML形式のメールであることが必須です。HTMLメールとは、通常のテキストメールと違い、カラフルな文字や背景・画像・ボタンなどを挿入することができ、表現力と訴求効果の高いメール形式のことです。

さらに、開封率を計測するためには、ツールを活用することが一般的です。以下で、よく使われている計測ツールを2種類ご紹介します。

Googleアナリティクス(GA)

Googleが提供している無料で使えるアクセス解析ツールで、主にWebサイトのユーザー流入数や流入元、サイト内の行動などを計測・分析できます。
メールマーケティングにおいては、「イベント」機能を使って開封数・クリック数・コンバージョン数といった必要な指標を確認し、それらを基に開封率・クリック率・コンバージョン率を割り出して計算することができます。

Googleアナリティクスのメリット

一般的なメール配信ツールではメルマガの基本的な指標は測定できますが、メールから流入した先のページ内でユーザーがどのような動きをしていたかまでは分かりません。
しかしGoogleアナリティクスを活用すれば、流入先でのユーザー行動も検証できるため、メルマガからの「コンバージョン数」を確認することができます。

ただし、GAでデータを測定するためにはHTMLメールであることが必須条件で、さらに「パラメータ」をメルマガ内の画像やURLに埋め込む必要があります。

メール配信ツールとMAツール

メール配信専門のツールやMA(マーケティングオートメーション)ツールを利用すると、シナリオの設計〜配信〜効果測定まで一連の流れを一元管理することができます。また、特別に設定しなくても開封率といったデータが自動的に計測されます。

メール配信ツールのメリット

メルマガに特化したツールのため、簡単な操作で色々なメールフォーマットを作成でき、必要な指標も簡単に確認できることが特徴です。そのため、専門知識がなくても導入できます。

MAツールのメリット

マーケティング活動全体をサポートするツールのため、見込み顧客の情報やお問い合わせ内容、資料ダウンロードなども一括で管理できます。それらの情報をメルマガ施策と組み合わせることで、読者を個人単位で特定することができ、個人レベルでのアクションや興味のあるテーマが可視化できるようになります。

メルマガの主なKPI

メルマガの効果を上げるためには、適切なKPIを設定し、PDCAを回して計測・検証・分析することが欠かせません。
では、開封率以外にもよく設定するメルマガ施策のKPIについて解説します。

コンバージョン(CV)数 / 率

有効配信数のうち、配信側が設定している最終的な目標を達成した数 / 割合を指します。
達成したい目標例として、購入・申し込み・会員登録・資料ダウンロード・お問い合わせなどがあります。

クリック数 / 率

有効配信数のうち、メール本文に挿入されたURLがクリックされた件数 / 割合を指します。
どれくらいのユーザーに行動を促したのかを測る指標で、メールの中身(コンテンツ内容・流れ・デザイン・導線設計など)を評価するために重要な数値です。

開封数 / 率

有効配信数のうち、メールが開封された件数 / 割合を指します。
メールのタイトル(件名)、送信リスト、配信曜日、時間帯などが影響します。

到達数 / 率

総送信数のうち、エラーを除いて実際に顧客に届いたメールの数 / 割合を指します。
到達率は100%でないことが一般的ですが、あまりにも低い、もしくは激しく変動する場合は対策が必要になりますので、忘れずに管理しましょう。

配信数

配信を実行したメールの総数です。
一定の期間中に何件以上配信しなければならないといったKPIもここに含まれます。例えば、1ヶ月の配信数目標が10,000件、1,000名の顧客リストを持っている場合、10回配信する必要があると分かります。

開封率を上げるコツ5選

では、メルマガ開封率を向上させるためには、どのような工夫をすればいいのでしょうか。ここでは、代表的な方法を5つご紹介します。

迷惑メール判定を避ける

メールが開封されない原因の1つとして、迷惑メールだと判定され迷惑メールフォルダに入ったり、ブロックされることがあります。迷惑メール判定を避けるためには、スパムとして認識されるような内容はなるべく送らないことがポイントです。具体的には以下の点に気を付けましょう。

迷惑メールとして判定されやすいケース

  • 件名が空欄
  • 送信エラーが多すぎる
  • 信頼性の低いURLが入っている
  • 煽るような単語や内容が入っている
    (例:「儲かる」「今すぐ申し込もう」「!」の過度の使用 など)

定期的に配信リストを精査する

前述のように、送信エラーが頻繁に起こると、大量に送りつけられる迷惑メールとして判定される確率が高まります。そのため、定期的に配信リストをチェックする必要があります。

登録解除をしないまま迷惑メールに設定したり、定期的に送信エラーが生じるようなアクティブでないユーザーは、配信リストから削除しましょう。

配信曜日・時間帯を定期的に見直す

開封率が良くない原因として、配信する曜日や時間帯が不適切だという可能性があります。ベンチマークジャパン社の調査データによりますと、BtoBビジネスのメルマガの場合、最も読まれやすい時間帯は「12時〜15時台」で26.6%、2位は「〜9時台」で21.2%を占めています。

しかし、配信対象の業種や部署、役職によって開封しやすい曜日・時間帯も異なるため、ターゲットイメージを明確にする必要があります。例えば、営業担当者向けの場合、平日の午前中と午後は商談が入っていることが多いため、朝や昼休憩の配信時間が良いでしょう。逆に、主婦向けの場合は平日の昼間を狙うべきです。

ただし、それらはあくまでも予想なので、実際に配信を繰り返して、自社の客観的なデータに基づいて最適な時間帯を見つけましょう。

参考:約7割がメルマガを受信していると回答、ベンチマークジャパンが調査

件名・タイトルを工夫する

上記と同様の調査によると、「メルマガを開く、開かないの判断に最も影響する」要素の1位は「件名・タイトル」で48.9%となっており、メルマガにおける件名の需要性がわかります。開封率を上げるためには、少しでも興味を引くような件名を付けるように意識しましょう。

魅力的なメルマガ件名の作り方

  • 長すぎず、簡潔でわかりやすくする
  • 重要なフレーズはできるだけ前に入れる(冒頭の15文字が勝負)
  • 目に留まりやすいキャッチフレーズや、数字を使用する
    (例:新着、限定、〇〇%達成、残り〇名様…)
  • ターゲットを明記する
    (例:新社会人必見!、DX推進担当者向け…)

また、件名を改善する際に役立つ検証手法は「ABテスト」です。ABテストとは、ある特定の要素を変えたAとB、2パターンのものを用意して、同一条件においてどちらの方がより効果的なのかを検証するテストです。

ABテストで「どういった件名が開封率が上がるか」を検証する際には、AパターンとBパターンの件名を作成して、リストをランダムに2分割し、できるだけ同時刻に配信するようにしましょう。

メルマガ件名のABテスト例

  • 短い件名vs長い件名
  • 数字があるvs数字がない
  • キーワードが前vsキーワードが後(文章の順番)
  • 特殊記号を入れるvs入れない
  • 具体的に説明するvs一部だけ説明する

セグメント配信・宛名を差し込む

セグメント配信とは、ターゲットリストを属性や行動などで分類(セグメンテーション)し、それぞれのニーズにマッチしたメールを配信することです。または、一定の条件に満たしたユーザーのみ抽出し、特別に配信を行うこともあります。

セグメント配信を行うことで、ユーザーの興味関心に即した情報を届けることができるため、開封率の改善や、良好な顧客関係を維持することが可能です。

さらに、「特別ご案内」といったフレーズや宛名(個人名)を件名に差し込んで配信すると、より特別感と親近感を持たせることができ、開封率アップに繋がります。

まとめ

メルマガ開封率の平均や計測方法、開封率を高めるポイントなどを紹介しました。メルマガの開封率は業種業界や、ユーザーとの関係性、配信リスト、時間帯、件名など様々な要因によって変化します。そこで、読者に合わせた情報提供・タイミングが大切です。

メルマガは一斉送信して終わりなのではなく、KPIを設定した上で計測していき、数値を比較しながら継続的に改善していくことで、効果の向上に繋がります。

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スマタイ編集部
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