インサイドセールス

BtoBにインサイドセールスの導入は必要?注意点も解説

BtoB企業で営業を担当している人の中には、インサイドセールス導入の必要性を調査している人がいるのではないでしょうか。また、導入する場合の注意点を知りたい人もいると思います。

当記事では、BtoB企業がインサイドセールスを導入する必要性を解説します。また、導入を検討する際の注意点も解説しているので、インサイドセールスの導入を検討している人は参考にしてみてください。

インサイドセールスの導入はBtoB営業の課題解決に繋がる

インサイドセールスはBtoB営業の課題解決に繋がるため、BtoBの営業を行う企業に必要となる営業手法です。

【インサイドセールスの導入によって解決できる課題】

  • 営業業務の属人化
  • 見込み顧客へアプローチをしても商談獲得に繋がらない
  • 商談以外の対応業務が多く商談に注力できない
  • 既存顧客の対応に追われ、新規開拓や休眠顧客へのアプローチができていない

たとえば、インサイドセールスを導入した場合、営業業務を分業できるため、営業担当者ごとに抱えている情報(営業の状況など)がブラックボックス化するといった属人化を防ぐことができます。また、見込み顧客と継続的に接点を持ちやすくなるため、商談機会の損失を防げる可能性があります。

また、BtoB企業の購買プロセスが変化していることもインサイドセールスが必要な理由の1つです。

【購買プロセスの変化】

これまでの顧客の購買プロセスは、展示会等で出会った営業担当者からの営業活動を通じて情報を受け取り、その中から自社の課題や購買に関する悩みを解決できるサービスを選定していました。

しかし、インターネットが普及した現在では、顧客自ら情報収集し他社と比較するため、企業へ問い合わせるまでの活動が重要になっています。

そのため、名刺情報獲得後に見込み顧客との接点を強化できるインサイドセールスがBtoB企業に注目されています。なお、インサイドセールスの概要や役割を知りたい場合は「インサイドセールスとは?役割や導入事例を解説」を参考にしてみてください。

見込み顧客の関心を高めることができる

インサイドセールスがBtoB企業に必要な理由として、見込み顧客の関心や購買意欲を高められることが挙げられます。インサイドセールスの導入によって、営業が分業され見込み顧客(リード)の関係構築をするリードナーチャリング(顧客育成)を、効率的に行えるようになるためです。

たとえば、インサイドセールスを導入した場合、見込み顧客のフェーズや興味関心に合わせてセミナー情報を提供したり、自社商材の紹介メールを送付したりすることができます。また、メールや電話など見込み顧客と継続的にコミュニケーションを取る手段が多いため、ヒアリングによって課題や悩みを引き出すことができます。

ただし、見込み顧客の関心を高めるためには、インサイドセールス担当者のヒアリング力や情報提供のタイミングなどに工夫が必要な点は留意しておきましょう。

なお、インサイドセールスでリードナーチャリングを行う方法やメリットについては「インサイドセールスでリードナーチャリングを行う方法やメリット、ポイントを紹介!」をご確認ください。

営業業務の分担によって効率化に繋がる

インサイドセールスを導入すると営業業務の分担によって営業担当者の業務効率化に繋がります。リード獲得後から商談まで一括で管理していた、営業の業務を分担することができるようになるためです。

【営業業務の分担イメージ】

たとえば、一社の営業を担当者一人で行う場合、見込み顧客の育成から商談までの営業業務を全て担当しなければいけないため、それぞれの業務にかけられる時間が少なくなります。

一方、インサイドセールスを導入した場合は、見込み顧客の育成や商談の獲得と商談の担当者を分けることができるため、それぞれの担当業務に使える時間を増やすことができます。

また、Web会議やビジネスチャットなどのオンラインツール普及により、商談をインサイドセールスで行うことも可能になりました。商談までをオンラインで対応するオンラインセールスは、これまで商談先へ訪問していた移動時間や交通費を削減できます。

このようにインサイドセールス導入によって、営業業務が分担され営業効率化が向上します。営業業務の作業効率に課題を感じている事業者は、インサイドセールスの導入を検討してみてください。

見込み顧客と信頼関係を築くことができる

インサイドセールスによって見込み顧客と信頼関係を築くことができます。電話やメールによって細かなコミュニケーションや見込み顧客の適切なタイミングに合わせた情報提供ができるからです。

たとえば、メールを使用し定期的に見込み顧客に利益のある情報を提供することで信頼関係を築くことができます。また、信頼関係を築き、商談に適したタイミングで営業担当に引き継げれば商談の成約率が高まる可能性もあります。

なお、見込み顧客との会話を想定したトークスクリプトを作成することで、インサイドセールス担当者が適切なヒアリングや情報提供などの会話を行いやすくなります。信頼関係の構築にも影響するため、インサイドセールス導入を検討している場合はトークスクリプトの作成についても確認しておきましょう。

トークスクリプトの作成方法については「インサイドセールスのトークスクリプト | テンプレートや作り方のコツを紹介」の記事を確認してください。

営業の属人化防止を求める企業には必要性が高い

インサイドセールスの導入は、営業担当者一人しか状況を把握できない属人化防止を求める企業に必要性が高くなります。インサイドセールス導入によって、顧客情報やアプローチの方法などを記録し社内で情報共有がスムーズに行えるようになるためです。

たとえば、フィールドセールスは担当する企業の営業を一人で行うことが多く、顧客情報、営業の進め方や知識が社内で情報共有できていない場合があります。そのため、担当者が休職や退職した際に、顧客とのこれまでの会話内容を把握できず、次回アプローチのタイミングを逃したり、課題と提案がマッチせず商談の機会損失に繋がる可能性があります。

一方、インサイドセールスは、見込み顧客を営業担当者へ引き継ぐ役割を担うため、顧客情報の共有が非常に重要です。そのため、インサイドセールスを導入している企業は、SFAなどの顧客情報をクラウド上で記録・共有できるツールを使用し、すべての営業担当者がいつでも情報にアクセスできるようにしています。

加えて、営業支援システムやツールの導入によって、アプローチ方法や営業の進め方などの情報共有がされることで引継ぎや新人に対する教え方にバラつきが出ることを防げます。

インサイドセールスの導入は、顧客情報の管理方法や人材育成の見直しに繋がり営業の属人化を防ぐことができるるため、営業業務の属人化を防止したいと考えている企業はインサイドセールスの導入を検討してみてください。

インサイドセールスの導入には目的を決めることが必要

インサイドセールスを導入する場合は、その目的を決めることが必要です。導入する目的によってインサイドセールスが担う業務範囲や採用活動の方針などが変わるからです。

たとえば、顧客情報を獲得した後の商談の成約率に課題を抱えている場合、インサイドセールス担当者がメールや架電などの施策を通して見込み度合いを確認し商談に繋げる役割を担うことで、商談の成約率向上に繋がる可能性があります。

また、営業活動にかかる交通費や移動時間などのコスト削減が目的の場合は、商談の獲得から商談、受注までをインサイドセールスで行うオンラインセールスの導入によって、課題を解決できます。

なお、インサイドセールス導入の目的を明確にした後は、営業ツールの選定や業務内容のマニュアル化、人材確保などの準備が必要です。インサイドセールスの立ち上げに必要な準備については「インサイドセールスを立ち上げるための5つの手順【事例あり】」を確認してみてください。

導入には業務体制の変更も必要になる

インサイドセールスの導入には業務体制の変更や見直しを行います。決定した導入の目的に従って、業務範囲や使用する営業ツール、営業担当者の連絡ルートなどを整える必要があるからです。

たとえば、営業業務の体制を変更せずに導入を進めた場合、インサイドセールスとフィールドセールスの連携が取れずに、見込み顧客への連絡の重複やリード獲得後の架電タイミングが遅くなるなどが考えられます。

このような場合は、見込み顧客の購買意欲に応じた業務範囲やマニュアルなどの業務体制を明確にしておくことで、各担当者が連携を取りやすくなります。

なお、営業業務の体制変更や見直しと同様にインサイドセールスの人材確保を進めることも重要です。営業業務の体制を検討する際にも、人材の教育にかかる工数などを考慮する必要があるため、計画的に採用活動などを進めておきましょう

インサイドセールスの担当範囲を明確にする

インサイドセールスを導入する際は、営業業務の担当範囲を明確にしておく必要があります。インサイドセールスの担当範囲や役割を明確にしておくことで、営業業務の効率化に繋がるからです。

【インサイドセールスが担当する業務の範囲の例】

  • リードの獲得(アウトバウンドコール)
  • 見込み顧客に対するアプローチ(ナーチャリング)
  • アポイントの獲得
  • 商談前の見込み顧客の情報収集
  • 商談
  • 購入後のサポート

たとえば、商談までオンラインで行う場合は、商談獲得までを「インサイドセールス」商談獲得後を「オンラインセールス」などのように役割を明確に区別します。

その際、インサイドセールスが商談を獲得した後に引き継ぐ内容なども決めておくことで、商談の際に必要な情報が揃っていないなどの連携ミスを防ぐことができます。

なお、自社の営業手法や人員によって、適切な業務範囲の切り分け方は異なります。獲得できるリード数や購入後のサポート有無などによっても比重を置く位置が変わってくるため、自社のサービスや状況も踏まえて担当範囲を明確化しましょう。

まとめ

BtoB営業にとって、見込み顧客の育成や営業の効率化があるためインサイドセールスの導入は必要性が高くなります。

その理由には、インターネットの普及により、購買プロセスが多様化しSNSや広告などを活用しながら営業をする企業が増えていることなどが挙げられます。

また、営業業務を分担することで、見込み顧客の育成や商談、購入後のサポートなどそれぞれの業務へ集中して取り組めるようになるため、商談獲得率や商談成約率の向上を見込むことができます。

また、インサイドセールスの導入は、移動時間や交通費の削減にも繋がります。そのため、営業効率や商談成約率などに課題を感じている企業は、インサイドセールスの導入を検討してみてください。

この記事の著者WRITTEN BY...
スマタイ編集部
スマタイの記事を制作している編集部です。
不定期でマーケティング、インサイドセールス、営業支援に関する最新の情報を発信していきます。

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