インサイドセールスの課題とは?成功のポイントや活用すべきツールを解説
昨今、営業活動の効率化が重視されるうえで注目されているのがインサイドセールスです。
しかし、インサイドセールスを導入したばかりの企業や知見が少ない担当者には活動におけるさまざまな課題があるのも現実です。今回は、インサイドセールスでのよくある課題や、それらを解決する方法について解説します!
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インサイドセールスとは?
インサイドセールスは「内勤営業」とも言われ、基本的に電話やオンライン営業など非対面の手法を使って顧客とのコミュニケーションを取り、営業活動を行います。特にBtoBのサービスを取り扱う企業では、顧客側も検討期間が長くなるため、まだ見込み顧客として興味関心の浅い層とも長期的にコミュニケーションを取りながら商談化させることが大きな役割です。
また、インサイドセールスと共に比較されるのがフィールドセールスです。フィールドセールスとは、一般的な営業プロセスの「訪問営業」と「受注」の工程を指します。従来の営業とフィールドセールスの違いは、インサイドセールスを挟むことによって活動をより効率的に行うことができるという点です。「ターゲット選定」と「ナーチャリング」で顧客の確度を高めてから、商談やクロージングの活動に臨むことができます。
インサイドセールスのよくある課題6選
インサイドセールスの課題は企業によって様々ですが、多くの企業には以下で紹介するような課題が当てはまります。課題が未だ顕在化していない企業の方は、一度、現状の結果から課題を明確にするのが良いでしょう。
部門間の業務連携がうまく行っていない
マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスが、それぞれの業務内容を正確に把握しておかなければなりません。
その為には、見込み顧客からの各アクションに対して、「どのようなフェーズの企業に」「いつ」「どの担当者が」「どのようなアクションを取るのか」を言語化、マニュアル化して設定しておきましょう。
リード情報や見込み顧客についても、「どのようなリード情報を取得するのか」「どのようなリードをインサイドセールスに渡すのか」「有効商談化させるために必要な条件は何か」などの定義づけも重要です。
定義づけの際には、データ化できる指標で表すことが望ましく、具体的には「ターゲット像」「商談化条件」「各部門のKPI」などを設定しましょう。
見込み顧客の課題の理解不足
見込み顧客の課題を理解していなければ、納得してもらえる提案もできません。
顧客ごとに関心の高そうなコンテンツを分析したり、フィールドセールスに見込み顧客の課題を情報収集しましょう。
見込み顧客の顕在化している課題を理解したうえで、潜在的な課題解決に繋がるヒアリングを重ねましょう。
また、自社が解決できる課題が社内で共通言語化できていないなどの課題があるのであれば、導入事例インタビューを5社ほど実施するのもおすすめです。インタビューを通じて、どういう課題を抱えている企業に自社のプロダクトが刺さるのかが明確になります。
データ活用
データ活用をするためのツールであるMAやSFAは取り入れていても、十分に活用できていないと宝の持ち腐れになってしまいます。
データ活用が進まない要因として、導入前に「どのような情報を集めるのか」「データ活用をするメリット」などを組織で共有できていないことが挙げられます。
データ活用のメリットや事例などを共有して関心を高めたり、どのようなデータを入力するのか定義づけをしておくことで、組織で共通認識を持ってスムーズに活動を行うことができるでしょう。
情報共有ミス
正しい情報を関連部門と共有することが重要です。
インサイドセールスはマーケティング部門が獲得した見込み顧客のリストへのフォローを行なったり、商談化させた見込み顧客の情報はフィールドセールスが活用して受注に繋げます。
このように部門間で情報連携がされないと、機会損失や有効商談率の低下、失注などが発生し社員のモチベーション低下や部門間のさらなる関係性悪化、売り上げ悪化に繋がりかねません。
対策としては、営業活動を管理するSFAや顧客情報を管理するCRMに記録を残し、正確な情報を共有できるようにしたり、各部門で認識に齟齬が出ないよう、確認しあう機会を設けるとよいでしょう。
また、異なる部門を横断してマネジメントする中立的な立場の役職を置くことも効果的です。
現場のモチベーション低下
インサイドセールスは主に架電によってアプローチをするため、顔が見えない状態で営業活動を続けたり、顧客からの反応を受け止めなければならずモチベーションを保つのが難しい職種でもあります。
そのため、常に部門内での情報連携やロープレを行うといったマネジメント体制が整っていることも重要です。
効果の見える化ができていない
インサイドセールスでは行った施策の効果測定が欠かせません。
インサイドセールスを立ち上げたばかりの企業ではツールの活用に時間がかかるケースもありますが、マーケティング施策やインサイドセールスのナーチャリング活動の成果が定量的に可視化されることで、効率的な活動やPDCAサイクルの活性化に繋がります。
また定量的に管理することで、社内のノウハウ蓄積も可能になります。
インサイドセールスを成功させるポイント
各部門のKPI・部門共通のKGI設定を行う
部門ごとに定量的な目標設定をしましょう。各部門でKPIを設定して部門内での目標達成を目指すことで、チームで活動をする意識を持つことができます。
また、部門内の目標設定だけではなく、部門間の共通のKGIを設定してリードや見込み顧客の質も担保できるようにしましょう。
マーケティング | インサイドセールス | セールス | |
---|---|---|---|
受注金額 | 共通KGI | メインKGI | |
パイプライン | 共通KGI | ||
有効商談数 | メインKGI | メインKGI | |
商談数 | メインKGI | メインKGI | |
ターゲット フォローリード数 | メインKGI |
オペレーション構築
インサイドセールスは、マーケティング部門とフィールドセールス部門の間で情報の橋渡しをする必要があるため、それぞれの部署と連携して業務を行わなければなりません。
マーケティング部門とは、予定しているリード獲得施策の情報を共有して「どのようにリードをフォローするのか」を検討したり、インサイドセールスの視点から「リード獲得の際にどのような情報を集めたいか」などを共有しておきましょう。
フィールドセールスとは「商談化させる見込み顧客の条件」を設定し、商談に活用できる顧客情報を共有したり、商談後にも、インサイドセールスから引き渡された見込み顧客のフィードバックを共有するとよいでしょう。
ほかにも、「どのような見込み顧客に」「いつ」「どのようなアクションを取るか」などインサイドセールス内の活動を決めておく必要があります。
データ管理
インサイドセールスにおいてデータの活用は最重要です。
企業、担当者、商談でそれぞれどのような情報を取得するのか明確に設定しておきましょう。さらにその集めた情報が自社のターゲットに当てはまる有効リードか無効リードか選別して、データクレンジングを行う必要があります。
また、同じ社名でも標記が異なったり、登録された電話番号が異なる場合には1つの情報に集約させ情報を整理するケースもあります。
他にも、架電やメール配信などの各アクションの際に、「どのようなアクションで」「どのような情報を取得するのか」を定め、ツール内で自動的にデータが整理されるようにルール化しておきましょう。
担当者の育成
インサイドセールスの成功にはマネジメント体制を整えることも重要です。
マネジメント体制を整えることで、目標設定やそれを追いかける活動が効率的に行われます。インサイドセールスの質を担保することも重要なため、インサイドセールスの現場社員とマネジメント担当が定期的に1on1をするなどの活動を挟むとよいでしょう。マネジメント担当者が現場の状況全体だけでなく1人1人の活動を把握することで、その後の育成活動にも活かすことができます。
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インサイドセールス運用に必要なツール
インサイドセールスでは活動の段階によって様々なツールが使われます。
ツールには業務の領域をまたいで使うツールもあれば専門性の高いツールもあり、以下では必須とされる3つのツールを紹介します!
さらに業務を効率化させたいという人はおすすめのツールをホワイトペーパーで詳しく紹介しています!
→インサイドセールスに役立つツール紹介
MA(マーケティングオートメーション)
マーケティングオートメーションとは、主にマーケティング活動で使われるツールです。
シナリオやトラッキングなどの機能を使って、アプローチ情報や顧客からのアクション履歴を取得するだけでなく蓄積することにも対応しています。さらに、ナーチャリングを自動的に行ったりリードのスコアリング機能も充実しているので、確度の高い顧客に優先的にアプローチすることが可能です。
SFA(セールスフォースオートメーション)
SFAとは、主に営業活動の自動化で使われる営業支援ツールです。営業担当者の活動履歴や商談情報などの情報共有が簡単にできるようになり、属人化しやすい営業活動の内容を共有して活動改善に繋げることができます。営業活動が定量的に可視化されるため、数字が伸び悩む際はボトルネックの解消にも活用できます。
CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)
CRMとは、顧客情報の管理に使われるツールです。見込み顧客ごとの情報を蓄積し、信頼関係構築や満足度の向上などに繋げます。メールや問い合わせフォームの作成、流入した情報を蓄積・分析を行うことで、日々の施策改善を効率的に行うことができます。
まとめ
今回は、インサイドセールスを運用するうえで多くの企業が抱えている課題やその解決方法について説明しました。
インサイドセールスを含む分業型の営業活動は、関連する部署との情報連携やデータ管理が欠かせません。ツールを上手く活用しながら連携体制を構築し、インサイドセールスの質を高めていきましょう。
不定期でマーケティング、インサイドセールス、営業支援に関する最新の情報を発信していきます。
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